【短編】先生との危ない関係
あたしたちは駅前のカラオケに入った。
胸のモヤモヤをかきけすかのように、あたしは歌いまくった。
でも、
あたしは気づかなかったんだ。
鞄の中の携帯が、何回も光っていることに。
「はぁー!!歌った歌った!!!」
「ありがとね、付き合ってくれて」
「ううん、安奈と久しぶりに来れてよかった」
「でもさ、なんか悩み事あるんじゃない?」
「え?」
「カラオケのとみもずっと、いつもの安奈じゃなかった。なにがあったかは知らないけど、抱えてちゃ駄目だよ」
李実………
そうだよね。
なにやってんだろ、あたし。