【短編】先生との危ない関係
「目も合わせてくれなくて、今日もデートの日なのに……」
「ごめんね。……だって、先生が………」
力を緩め、あたしの顔を見る先生。
「俺が?」
「先生が、あたしのこと……嫌いになっかと思ったぁ……」
急に溢れ出てきた涙に、先生はあたふたしている。
「え?どういうこと!?」
「あたし、聞いちゃったんだ……先生と木城先生が話してるの」
あたしは前のことを全部話した。
「それで、お前のこと嫌いになったって思ったの?」
「うん………」
「んなのなるわけねーじゃん」
もう一度あたしを抱きしめてくれた。
「あれは、ただ話してただけだよ……」
「ほんとに?嫌いになってない??」
「ほんと。……ごめんな、不安にさせて」
先生はあたしの頭を撫でた。