【短編】先生との危ない関係
2♯危ない関係
皆が下校する時間、あたしは一人教室に残っていた。
もちろん、トイレで時間を潰してから、また教室に来た。
李実に一緒に帰ろう、と言われたが、
委員の仕事がある、と断った。
なんでかと言うと、
先生に会うためにきまっている。
職員室で仕事をしている先生は、時間を見計らって、
あたしに会いにきてくれる。
「桐野!!」
ほら、ね?
「先生!名前で呼んでよ!!」
「いや、一応ここ学校だから」
「今は誰もいないよ」
先生に駆け寄ると、あたしの頭を撫でてくれた。
「もうすぐで仕事終わるから、10分くらいしたら、公園で待ってろ。迎えにいく」
「うん!!」
学校の前で会うことは無理。
ほかの人に見つかったら、危ないからね。