遠距離恋愛-メールで繋ぐキモチ-
15時過ぎに本当に来た陸は、待ち構えてたクラスの男子の中でもみくちゃにされてた。
でも……それを抜け出して、あたしの前まで来て渡してくれたモノ――――……
陸の第二ボタン。
学ランじゃないくせに。
ブレザーのくせに、第二ボタン。
それでも、あたしの宝物になった。
卒業式、これでもかってほど流した涙が、またひとつ零れ落ちる。
目の前にある陸の笑顔が、嬉しくて……キラキラ光ってた。
長かった遠距離恋愛が……終わりを告げようとしていた――――……