遠距離恋愛-メールで繋ぐキモチ-
「……陸?」
「じゃあさっそく言ってもらおうかな。……好きだって」
「は?!」
「つーかさ、俺は何度かメールで言ったのに、ひなは一度も言ってくれた事ねぇんだよな。
……気付いてた?」
……なんとなくなら。
「俺、それがすげぇ不安だったし。ひなってもしかして俺の事そうでもないのかも、とか、結構思ってたし」
「……」
「って、事で、はいどうぞ」
告白の催促に、あたしは顔を赤くして背けたくなるも、組み敷かれた今の状態じゃどうにもできなくて……仕方なく陸を見上げてみる。
返されるのは……優しくて、意地悪にも見える微笑み――――……
そんな陸の巧みな笑みに誘われるように……あたしは口を開いた。
ドクドクなる心臓が、声を後押しする。
「陸が……好き」
「……もう一回」
「……陸が、好……っ…、」
落ちてきたキスに、遮られた言葉。
気持ちを注ぎ込むような陸の優しいキスが、あたしの胸を熱くする。
「俺も、ひなが好きだ……」
明日から、陸と二人の大学生活が始まる――――……