お姫様と靴磨きの男
働くこと
そうこうしてる間に
ようやく客がやって来た。
話ぶりからするに
常連のようだ。
「やぁラミアス。
…その女性は彼女かい?」
「いいえ、
ブランさん。
この方は…」
「ただの見学者だ。
気にしないでくれ。」
私はそれだけ
言っておいた。
「ハハハ。
じゃあこっちの
泥踏んじまった
靴頼むわ。」
ブランという男は
木箱に足を置いた。
「はい。」
ラミアスは自分の
ズボンのポケットから
白い布を取り出した。