お姫様と靴磨きの男


「そういえば
お腹がすきませんか?」

「私はすいておらぬ。」

と言うたが
意志とは逆に
私の腹は鳴いた。


「……パンを2つ
家から持ってきますね。」

ラミアスは
立ち上がったが
私はその服を掴んだ。

「それはできぬ!!」

そんなことをしたら
お前の明日食うものが
なくなるではないか!!

それを察したのか
ラミアスは私に言った。

「明日の分は今日
稼げばいいんです。」

「しかしー…」


一日一食と
いうことは
普段の稼ぎは
少ないのではないか?

「では少しお待ちを。」

私が考えている間に
ラミアスは家の中へと
入っていった。
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