お姫様と靴磨きの男
広間には長い
テーブルがあり、
父上と母上も居た。
食事は皆で
食べる決まりなのだ。
「おぉサリナ、
そこに座りなさい。」
「…はい。」
父上のご機嫌は普通だ。
…やはり、城の者は
私が抜け出したなど
報告していないらしいな。
そんなに責任を
負わせられるのは嫌か。
私は自分の席に座り、
相変わらずの豪華な
食事を眺めた。
……理不尽だ。
何故私は何も
していないのに
このような豪華な
食事を食べられるのだ?