お姫様と靴磨きの男


広間には長い
テーブルがあり、
父上と母上も居た。

食事は皆で
食べる決まりなのだ。


「おぉサリナ、
そこに座りなさい。」

「…はい。」



父上のご機嫌は普通だ。

…やはり、城の者は
私が抜け出したなど
報告していないらしいな。


そんなに責任を
負わせられるのは嫌か。

私は自分の席に座り、
相変わらずの豪華な
食事を眺めた。



……理不尽だ。


何故私は何も
していないのに
このような豪華な
食事を食べられるのだ?
< 37 / 50 >

この作品をシェア

pagetop