お姫様と靴磨きの男


「さぁ皆、
夕食をいただこうか。」

父上の言葉で皆が
フォークやナイフに
手を出した。


私は思わず
叫んでしまった。



「待て!!」


皆の動きが止まった。


「どうしたのサリナ?」

母上が優しく
呼びかけてくれた。


「…父上と母上に
お話があるのです。」

「そうか。
しかし、夕食を
食べてからでも…」

「食べる前に
話がしたいのです。」


私は父上の
意見をねじ伏せた。
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