お姫様と靴磨きの男

「物言いのわりに可愛い
顔してるじゃねぇか。」

「汚い手で顔に
触れるでないわ!!」

「いいねぇ。
気の強い女は。」

ふざけるな!!

と言おうとしたが
誰かに口を塞がれた。

息が吸えぬ。



私の気が
遠くなりかけたとき


「何をなさってるんです?」


どこからか声が響いた。
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