お姫様と靴磨きの男


その声が男供のものでは
ない事はすぐわかった。

私の口を塞いでいた
手は解放され、
私の頭にようやく
酸素が回ってきた。


私の顔を掴んでいた
汚い手も離れた。


「なんだお前は?」

そいつの視線の先には

ボロの服を着た
若者の男が立っていた。
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