お姫様と靴磨きの男


「…私はサリナだ。」

相手の名を聞くには
自分から名乗るのが
礼儀らしいからな。


「お前の名は?」

「…名乗るほどの
身分では…」

「気にするでない。
名乗れ。」

「…ラミアスと申します。」


そう名乗った若者は
私に向かって一礼した。
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