ヤンキーをナメんな!!
志賀野くんは今、変な歌を歌いながら帰る支度をしています。
「ふんふんふ~ん♪今朝ぁ~裸足で何かぁ~踏ぅ~んだよぉぉ♪そ~したら~足の裏~から~血がぁ~真っ赤なぁ~血がぁ~出ぇ~たよ~♪」
「……???」
何となく続きが気になる歌をとりあえずスルーして、新谷くんは志賀野くんの所へ。
「オイ、志賀野」
話しかけてはみたけれど、志賀野くんはいまだに変な歌をやめようとはしません。
歌い続けています。
「い~たい~よぉ~痛~いぃ~♪思わず~涙がぁぁぁ~出て~しまったよぉ~♪」
「………」
やっぱり……今日はいいや…。後にしよう…。
新谷くんは小さくそう呟いて走り去りました。