Forbiddenfruit
私は一人颯爽と女の子達の横を通り過ぎ席についた。
「はぁ・・・・・」
小さくため息をついた。
私って変?
高校2年生の女の子だったら一緒に騒ぐのが普通?
恋愛に興味無いなんておかしい?
一人で自問自答していたが一向に答えは見つからなかった。
中学生の頃は無理に皆の輪に入り、話をあわせていたが・・・
高校に入り、もう疲れてしまった。
『紅―――!!』
秋葉が息を弾ませながら駆け寄ってきた。
「ん?どうしたの?」
『職員室でその人見た人居るって!かなりかっこよかったって!』
「そうなんだ・・・」
素っ気無い返事に秋葉は
『紅~!もっと積極的にいこうよ!青春終わっちゃうよ?』
秋葉は私が心を許している唯一の親友。
面倒見が良くて、恋愛に興味無い私を何かと心配している。
「うーん;;・・・そう言われてもなあ」
『じゃあとにかく!後で私と一緒に行こう!?ね!?』
そう言って秋葉は自分の席に行ってしまった。
あまり乗り気では無かったが
何か自分の生活に変化をつけたかった。
“良い機会かもしれないな”
そんな考えで、秋葉についていく事にした。