機械魔法伝
「ガァイーーー!」


 見ると、向こうの方から、白衣をまとった18歳ぐらいの銀髪の女性が、ガイ目掛けて激走していた。

 そう言えばガイの髪も銀髪だったような…


「もう感づかれたか!?チッ!しつこい奴だ!」


 その女性はガイに突進しようとする。ガイはそれを直前でヒュッとよけると、女性は前の柱に頭をぶつけてしまったようだ。


「痛タタタ…。もうガイ君!何すんのよ!」


 女性は恨めしそうに頭に手を当てる。さっきの激突のためなのか、頭が少しだけ出血しているようだ。


「当たった君が悪い。僕はただ、よけただけだ」


 ガイはそう言うと、解読不能な単語を言った。


「………!?」


 途端に女性の動きが止まる。


「…どうして?」


 キルが女性をジーッと見ていると、ガイがその理由を説明してくれた。


「これが"呪術"。便利でしょ?」


 ガイはそう言うと、スタスタと先を歩き始めた。ライ達もそれに続く。

 
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