機械魔法伝
 ライは村を全速力で駆け抜け、長老の家に着いた頃にはもう息切れしていた。


「ゼェゼェ…約束の時間より遅く来たから、長老に怒られるかな…」


 ライはそう言うと、長老の家の中へと入っていった。












「ライ、時間より遅いぞ。今日は魔法都から客人を招き入れてきたのにのう…」

「すいません…」


 長老はそれを聞くと、部屋の奥に向かってこう言った。


「ライがやっと来ましたぞい」


 すると、部屋の奥から、黒い三角帽に黒いローブを着た、魔法使いのような格好をした10歳ぐらいの少年が出てきた。


「君がライ君か…」


 その少年はライの事をまじまじと見てそう言った。


「この方は魔法都から来た呪術師のガイさんじゃ」

「呪術師…」


 ガイはライを見るのをやめると、ライに向かってこう言った。


「宜しくな。"厨房"。」

「え…?」


 そう言うと、ガイは鼻で笑った。
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