機械魔法伝
第8説
フメリエ家からの帰路途中。
ガイはあの老人に杖を当てられた方の手―――右手を眺めていた。
見ると右手には謎の黒い紋章が掘られており、痛みは感じないのだが、かなり目立つ程のものだった。
ガイはそれをキルに見られるのが嫌だったのか、右手を皮の手袋でおおってしまった。
「…何やってるの?」
キルはガイの謎の行動に気づいたのか、手袋をはめているガイの右手をまじまじと見る。
それに気付いたガイは、右手をサッと後ろに回した。
「寒かったから手袋をつけてただけだよ」
「なんで右手だけ?」
キルはガイに近付き、さらに右手を見ようとする。
しつこい奴だ…そう思ったガイは、何も無い左手にまでも皮の手袋をはめた。
「僕は寒がりなんだよ。氷河に行った時も君と違って寒がってただろ?」
「うーん…なんか納得しないけど…まぁ良っか!」
キルはガイの前方をスキップしていった。
しばらくこの手袋は取れないな…ガイは自分の両手を恨めしそうに見た。
ガイはあの老人に杖を当てられた方の手―――右手を眺めていた。
見ると右手には謎の黒い紋章が掘られており、痛みは感じないのだが、かなり目立つ程のものだった。
ガイはそれをキルに見られるのが嫌だったのか、右手を皮の手袋でおおってしまった。
「…何やってるの?」
キルはガイの謎の行動に気づいたのか、手袋をはめているガイの右手をまじまじと見る。
それに気付いたガイは、右手をサッと後ろに回した。
「寒かったから手袋をつけてただけだよ」
「なんで右手だけ?」
キルはガイに近付き、さらに右手を見ようとする。
しつこい奴だ…そう思ったガイは、何も無い左手にまでも皮の手袋をはめた。
「僕は寒がりなんだよ。氷河に行った時も君と違って寒がってただろ?」
「うーん…なんか納得しないけど…まぁ良っか!」
キルはガイの前方をスキップしていった。
しばらくこの手袋は取れないな…ガイは自分の両手を恨めしそうに見た。