機械魔法伝


 電脳世界のゲートは見えないバリアで遮られているようだ。

 ガイはゲートの前に立ち、深呼吸をすると、闇魔法を詠唱し始めた。


「混沌の深き闇よ…我の前に立ちはだかる障害を破壊したまえ…」


 誰からも教えられた訳でもないのに、自然と呪文を口ずさんでいた。

 すると、バリアは音もなく砕けた。


「いよいよ電脳世界に…」


 ライは不安を持ちながら、ガイとキルに続いて電脳世界の中へと入っていった…






 …電脳世界に入った後、初めて見る光景にガイ達は息を飲んでいた。特にキル。

 床、壁、天井が皆緑の基盤で出来ていた。


「わぁ!何コレ!?スゴい!!!」

「はしゃいだって何の意味もないよ…早く先に進もう」


 ガイとライはキルを無視して先を進んだ。ライは気の毒な顔をしていたのだが、ガイはすがすがしい顔をしていた。


「待ってえええぇぇ!あたしを置いて行かないでえええぇぇ!!!」


 キルは絶叫しながらガイ達の後をついて行った。

 
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