機械魔法伝
 キルは2人が去って行ったのを見て、どうしようかと頭を悩ませる。

 今まで自分は"斬首のキル"と呼ばれてきたが、相手は皆人間だった。

 今度の相手はアンノロイドだ。アンノロイドはどんな力を持っているのか分からない。しかも3対1だ。こちらの方が圧倒的に不利である。

 しくじると負けるどころか死ぬかもしれない。

 …キルは考え抜いた末、ある事をアンノロイド達に言った。


「…さぁ!ここで問題です!」

「モ…モンダイ?」


 アンノロイド達はキルの取った訳の分からない珍行動に戸惑っていた。

 キルは人差し指をピンと立てた。


「山と言えば何でしょう?」

「ヤ…ヤマトイエバ…」


 アンノロイド達は人工知能でその問題の答えを予想した。


「カ…カワダ!」


 それを聞くと、キルはニコリと笑ってこう言った。


「デケデケデケデケデケ…ぶっぶー!答えは"山菜"で・し・た!いぇーい!あたしの勝ちぃ!これで勝ったという事であたしは無事にサイバーシティーに入れ…」


 キルがゲートの入り口に行こうとすると、アンノロイド達が立ちはだかった。


「ヨ…ヨクモダマシテクレタナ…ブッコロシテヤル!!!」

「えええぇぇ!?」


 キルはアンノロイド達を華麗にジャンプして飛び越えると、サイバーシティーのゲートをくぐり抜けていった。


「待てえええぇぇ!」


 アンノロイド達も本来の義務を忘れてキルを追いかけに行った。

 
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