機械魔法伝
第2説
 長老にサイバーシティーを破壊しろと言われてから早3日。

 ライとガイは平原を歩いていた。


「のどかだな…」


 ライは周りの景色を見ながらそう言った。


「そうだね。こういう平和な場所は、粉々にぶっ潰したくなる。綺麗な所程、壊しがいがあるからね…」


 ガイはそう言って、また妖しく笑った。


「その凶悪な思想をするのはやめてほしい…」


 ライはガイを見ると、ハァ…とため息をついた。


「……………!」


 突然ガイの動きが止まった。


「どうした?」

「…魔物がいる」

「魔物ッ!?」


 ライ達の前方には
2匹のコブリンがいた。

 ライは魔物について聞いた事はあるが、実物を見たのは初めてだ。

 思わず体が
後ろに下がる。


「何やってんの?護衛だったらちゃんと戦ってよ」

「あ…」


 ライは自分の立場を思い出した。それに、自分はまだ子供といえど、剣士なのだ。魔物相手にビビっていては、銃を目前にして何も出来ないだろう。

 ライは覚悟を決めて、前へと踏み出した。
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