ぜんぶはじめて
なんであんな奴と付き合ったんだろ…
涙を流しながら家についた。
すると、隣の家からドアが開く音。
「あっ……りっくん…」
「うぉっ…みっ…美紀なんで泣いてんの?」
この人は、同じ中学の
梶 陸斗
通称 りっくん
まぁ幼なじみである。
「……別に」
りっくんは私に近付いてきた。
「…ぷっ…また彼氏?…美紀はわかりやすいんだから♪」
と私に微笑みかける。
私はこーいうのに弱い。
「…っう…もう嫌いだもん…っ」
りっくんの優しさがしみて涙がまた溢れた。
私の頭を、ぽんぽんする。
「……あっ…今から部活なんだけど一緒にくる?…」
「…へっ?今から?」
「ん〜…道具忘れてさ!」
「…うん…いく」
りっくんは、美術部である。将来は、デザイン系に進みたいだかなんだかで…