君がいた…
着々と自己紹介がすすんでいく―

そして次は宏史の番…

机に突っ伏したままの宏史…

その様子を見た秋山は

小さなため息を吐くと

ゆっくりと宏史の席に向かい歩いて行く。

そして―

「沢渡。お前は、入学早々目立ち過ぎだぞ。」

そう言って 出席簿で軽く宏史の頭をこづいた。

その様子を見ていた生徒達は

クスクスと笑い声をもらした。

が…

宏史は、ゆっくりと頭を上げ

下から秋山を睨むと

そのまま大きな音を立てて立ち上がった。

秋山は

予想外の宏史の反応に少し身を引いた。
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