君がいた…
「ごめんな浜田。
沢渡のことなんだけど…」

部室に入るとすぐ

佐々木は

とてもいいぬくそうに話しをきりだした。

『やっぱり…』

俊樹はそう思うと

「すいません…なんとかしなきゃとは思ってるんですけど…」

と だけ答え

黙ってしまった。

「いや 辞めさせるとかそういうんじゃないんだ。」

「え?」

てっきり“辞めてもらう”と言われると思っていた俊樹は

佐々木の話しに驚いた。

佐々木は

窓の外に目を移し

宏史を見ながら話しを続けた。

「…確かに辞めさせろって声はたくさんある…
 けど、何もしないでも毎日ああやって部活には出て来てる。
 嫌ではないと思うんだ…ただ。」

佐々木はそこまで言うと

俊樹の方へ目を向けた。
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