君がいた…
「?…ただ?」

困惑顔の俊樹。

「そう。
ただ きっかけが必要なだけなんだよ。」

佐々木がそう言うと

俊樹は、何かに気が付いたらしい目をした。

「きっかけを作れるのは、お前だけだよ。」

にっこりと笑う佐々木

それに答えるように俊樹も笑う。

そして

「なんとかします。」

そう言って佐々木に頭を下げ

部室を出て行った。

残された佐々木は

部室の中から俊樹と宏史の様子を見ていた。
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