君がいた…
「だから…
なんで お前だけいつまでもそんななんだよ!?」

「っせーな!!なにがだよ!?」

俊樹と宏史の怒鳴り合いが続く…

部員達は

そんな2人をハラハラした気持ちで見ている…

「自分の事 責め続けてなんになるって言ってんだよ!!」

俊樹のその叫びに、宏史は

「お前に なにが分かるっつーんだよ!?」

そう怒鳴りながら

俊樹の襟元を両手でつかんだ。

俊樹は宏史の目をじっと睨んだまま

「亜紀んとこ…行くつもりでいるんだろ?」

と…静かに言った。

俊樹のその問いに

宏史は 右手におもいきり力をこめた…

「あっ!!」

舞が叫んだと同時に

俊樹の体がふらついた

宏史が殴ったのだ…

「やってらんね…」

宏史は そうつぶやくと

俊樹に背を向け

部室に入っていってしまった…
< 28 / 99 >

この作品をシェア

pagetop