君がいた…
「まあまあ…
成二の事はほっといていいから。」

舞が俊樹の背中を押しながら言うと

「そうよ。
中に入りましょ。」

美星も舞を真似て 俊樹の腕を取って言った。

「ひでぇな…」

そう言い

隣にいたはずの功の方を見たが…

功も

なぜか 俊樹の腕を取っていた…

「功 意味わかんねぇから…」

「しかも 無表情は…やめてくんね?」

成二に続いて俊樹がそう言うと

「っそ」

と 一言だけ言い

功は俊樹から離れた

『こいつの こういうとこ…理解できない…』

その場にいた全員が

同じ事を思った。

「まあ とにかくさ
家 入ろう。」

やや ひきつった笑顔でそう言うと

俊樹は

玄関のドアを開けた。
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