君がいた…
「亜紀ちゃんのお通夜に行く途中…
その姿になった宏史くんに 会ったの…。」

そう言うと

俊樹の方を見た。

少し落ち着いたのか

涙は止まっていた。

そして また

俊樹が話し始めた。

「フラフラっと
車道に飛び出す所で…慌てて 俺と父さんが止めたんだけど…」

『なんで…止めるんだよ…』

「って…
死んだような目で…言うんだよ…」

そう言うと

俊樹は 顔を上げ

真っ直ぐ4人を見ると

「あいつ…
ケンカふっかけられても…
いっさい 抵抗しないんだ…
なんでだと思う?」

と 問いかけた。

4人は 首を横にふったが…

「殺してほしいから」

その 俊樹の答えに

舞達は 体から血の気が引いた…

「今でも…
ずっと見てないと
あいつ…勝手に死にそうだ…」

また 俊樹の目から涙が溢れ出てきた。
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