君がいた…
「亜紀の…
最後の言葉って…?」

俊樹も

初めて聞く話しに

少し 困惑気味だ…

「言い方が
大袈裟だったかな?」

俊樹の反応に

美星は 申し訳なさそうに言う。

「意識は戻らないままだったけど…
ずっと うわ言みたいに言ってたんだって。」

『悲しまないで…
宏史…』

「それを…
息を引き取るまで
ずっと…」

そう言うと

美星は 泣きそうな顔をした…

成二 功 舞も…

「亜紀らしいな…」

俊樹だけは

妙に納得したような

そんな笑顔で

空を見上げて言った。

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