君がいた…
今度は

美星の方を向き

深々と頭を下げる倉沢

「ちょっと…
倉沢くん!?」

美星も驚いた。

「美星さんのおかげで
やっと 沢渡を元に戻す事ができました。」

「私は 連絡を取っただけよ?
だから 頭 上げて。」

「連絡なかったら
そのままだったかもしれない…
だから…。」

そこまで 言うと

やっと 倉沢は頭を上げて

「チャンスをくれた
美星さんに 感謝です。」

と にっこり笑った。

美星も そう言われ

笑顔で答えた。

2・3年の部員達に惜しまれつつも

倉沢は 秋山に事情を説明し

宏史と俊樹の部活 早引きを承諾させて

帰って行ってしまった。

「宏史…
もう 大丈夫だよね?」

心配そうに聞く舞に

「大丈夫だよ。」

笑顔で答えた俊樹。
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