君がいた…
その後―

俊樹から

舞達3人と美星に

全てを話した事を告げられた宏史は

怒ることはなく

逆に

照れくさそうにしていた…

倉沢と会い

全てをさらけだし

やっと

自分を許す事が出来た宏史は

笑顔も増え

良い方向へと

変化していった。

そんな

夏休み直前の

ある日―

ローカから

外を眺めている宏史を見かけた舞は

嬉しそうに駆け寄った。

「なに見てるの?」

急に 声をかけられた宏史は

驚いた顔で振り向いた。

「別に…
ぼーっとしてただけだよ。」

舞だと分かると

柔らかな笑顔を作り

そう答えた。

その笑顔に

舞の胸が高鳴る…

「髪と…」

やっと

絞り出した声に

「ん?」

また

柔らかな笑顔で

舞を見る宏史。

舞の鼓動が

早くなる…
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