君がいた…
泣きながら訴える舞。

舞をかばおうと

成二が身を乗り出したが

それを功が止めた。

「なんで…そんなこと言うのよ…
もう…泣かないって…決めてたのに…
頑張ろうと…してたのに…なん…で…」

途切れ途切れに

俊樹の胸を叩きながら言う舞。

そんな舞を

俊樹は

優しく抱きしめると

「一人で頑張ろうとしてるから…
そんな 舞を見てるのが辛かったから。」

そう言って

舞の顔を覗き込んだ。

舞は

しゃくりをあげながら俊樹を見る。

「辛くなったら 俺らに言えばいい。
耐えられなくなったら
俺らのところに来ればいい。」

優しく微笑みながら言う俊樹。

そして

「頑張らなくていい。
いつでも 俺らは受け止める。」

俊樹が言い切ると

舞は

成二と功を見た。
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