君がいた…
「今のまんまだと
ずっとこんなだよ?」

宏史の腕をつかみ

懸命に訴える美星に

「…そんな事…
言われなくても 分かってるよ…。」

目をそらせたまま

答える宏史。

「だったら!」

少し

声をはって言う美星

「今さら
どうしろっつーんだよ!?」

半分 キレたような顔で振り向き

怒鳴る宏史に

「私を紹介して。」

真剣な眼差しで そう言う美星に

「なに言ってんだよ…
訳わかんねえよ…」

眉をしかめて宏史が言うと

「大丈夫。
そうすれば、きっと上手くいくから。」

にっこり笑い

自信たっぷりに言う美星。

それを見た宏史は

「分かった。」

笑顔を見せ

そう返事をすると

自分の家へ向かい

歩き出した。
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