君がいた…
<和解>
自分の家の前に立ち

玄関のドアを見つめたまま

入ろうとしない宏史…

美星は

そんな宏史の横顔を
じっと見ていた。


ここまでの道のり

一言も会話を交わさなかった2人…

美星は

そっと宏史の手を取る

それに気づいた宏史が美星を見ると

優しい笑顔で

「大丈夫。」



一言 言ってくれた。

力ない笑顔で それに答えた宏史は

美星の手を引き

玄関のドアを開けた。
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