二重人格弟に溺愛中
「紅莉もそう思うよな?」
同意を求められても...
「そうだね...
でよっか?」
「あぁ」
また意外な一面
でもこれが素なんだよね
「お昼はどうする?」
「う〜ん。
近くで食べる?」
最初は嫌だと思っていたデート
でも、今はそんなに嫌ではない
それはただのイケメンだけの
男じゃないと分かったからだと思う
友達として良い人だと思う
映画館を出て近くの
ファミレスに入った
「俺さ、前までそんな血が繋がっているのに
好きになんてなって可笑しいって思ってたんだよ。」
「うん...」
「でもさ、あの兄の気持ちを伝えるシーンさ、
相当な覚悟だったんだよな...」
「そうだよね」
お兄ちゃん良く言えたよね
兄妹の関係を壊してまでも
好きだってこと
「感動した〜」
京野陸は何度もそう呟いていた