二重人格弟に溺愛中
「えっ!?
ちょっと!!」
「ふ~ん…
デートですか。」
圭の声はもっと低くなって、あたしを抱きしめる腕の力が強くなった。
こういう場面って
どうすれば乗りきれるの!?
あたしはただ答えを求めて考えるけど、
パニックになっているから答えなんて出るはずがない。
「そう、だから邪魔しないでね?
紅莉、行こうか?」
これは悪い夢?
ううん…現実だ…
好きな人の前で誤解を招きたくないよ…
圭に抱きしめられているあたしを
京野陸が無理矢理離そうとした
でも、気付けばあたしは....
「やめてっ」
京野陸の腕を振り払っていた
「紅莉?」
京野陸は驚きながらも
あたしの名前を呼んだ