二重人格弟に溺愛中



「えっ!?
ちょっと!!」


「ふ~ん…
デートですか。」


圭の声はもっと低くなって、あたしを抱きしめる腕の力が強くなった。



こういう場面って
どうすれば乗りきれるの!?



あたしはただ答えを求めて考えるけど、
パニックになっているから答えなんて出るはずがない。



「そう、だから邪魔しないでね?


紅莉、行こうか?」



これは悪い夢?




ううん…現実だ…



好きな人の前で誤解を招きたくないよ…


圭に抱きしめられているあたしを
京野陸が無理矢理離そうとした



でも、気付けばあたしは....



「やめてっ」




京野陸の腕を振り払っていた


「紅莉?」


京野陸は驚きながらも
あたしの名前を呼んだ


< 135 / 338 >

この作品をシェア

pagetop