二重人格弟に溺愛中
「えっ...」
突然発した圭の声は
冷たくてとても怖かった
「あんなの...デートじゃないよ...」
「でも、向こうはデートって言ってたよ?」
「それは!...違うよ!」
あたしが声を荒げると同時に
雨音も強くなる
「嘘、ついたよね?」
それって...今朝のこと?
なんでそこまであたしが悪く言われなきゃいけないの?
あたしだって...
望んでしたデートじゃない
本当は圭としたいのに
こんなにも圭が好きなのに
「なんでも圭に話さなくちゃいけない
わけじゃないでしょ!!
あたしだって!!
言えないことあるもん!!
圭には関係ないよ!!!」
思ってもない言葉が
あたしの口から出てしまった