二重人格弟に溺愛中
駅前に着き、あたりを見回すけど
人が多過ぎる
紅莉がいるかどうかも分からないのに
必死に捜す
そして、1人紅莉に似ている人を見つけた
「すいませんっ」
「はい?」
女の人は....紅莉じゃなかった
似ていると思っていた人は
前から見たら全然似ていなくて
ただの思い過ごしだった
その後も人混みの中を捜すけど
時間だけが過ぎていく一方
時刻は14時
もう4時間くらいも捜している
晴れていた空は
だんだんと曇ってきて
悪くなってきた
「紅莉....」
名前を呼んで見つかったら
誰も苦労はしない
分かってはいるけど
少しの期待を抱いてしまう
勿論応えは返ってこなくて
たくさんの人の声だけ...
やっぱり見つからないのか?
俺には告白するチャンスさえも
与えられないのか?