二重人格弟に溺愛中
「誘われる理由がないんですけど...」
本当に...
いくら探しても見つからない
もしや...なんかの罰ゲーム?
「一度だけだからな?」
「へ?」
「一度しか言わないからな?」
「何を...?」
「俺は紅莉が好きなんだよ。」
夕焼けがあたし達を照らす
じりじりと焼きつくす太陽じゃなくて
優しく照らす太陽
虫の音は聞こえない
人のざわめきも聞こえない
風が葉を霞めるけど
そんなの気にならない
それくらい....
あたしの時間は止まっていた....
分かるのは...
これが現実だということ?