二重人格弟に溺愛中


「好き…」


「へっ!?」


「えっ!?」


何?あたし何か言った?


「今好きって言った…」


「誰が?」


「紅莉が」


「嘘っ」


「いや、本当…」


あたし…いつの間に
圭に好きって言ってたんだろう…


自分が言ってるところを想像したら、
顔が火照るのを感じた


恥ずかし…

あたし、柄にもないこと言って…


「それって誘ってんの?」


ポカーン……


あたしの頭思考停止みたいです


だって圭の言葉がずっと頭の中でエコーしてるんだもん


「あーかーりー?」


そしてドアップの圭の顔


あたしはその場から動けなくなってしまった


恥ずかしさ+圭の言葉


この二つの言葉が合わさったらあたしはもうノックアウト。


「本当に襲っちゃうよ?
男は皆狼なんだから…

たとえ、年下でもね?」


圭は口角を妖しくあげ
ゆっくりとあたしの頬にキスをした


唇じゃないところが
逆に緊張を高める


「分かった?」


導かれるように問いかけられ、勿論あたしは頷く事しか出来なかった…


悔しいけど、従ってしまう…


それが圭のズルい所だと思う

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