二重人格弟に溺愛中


そうじゃなくて……



「なんでベッドに入ってんの?」


「紅莉が俺の傍からいなくなるからでしょ」


えっと…


あたしのせいですか?


「圭だってあたしそっちの気でテレビ見てたじゃん…」



「もしかして、やきもち?」


「焼き餅?」



「違う方のやきもち!
テレビに嫉妬したんでしょ」


ニヤニヤとあたしの真意を伺ってくる笑み



あたしがテレビに嫉妬?


「そんなわけないもん!」



「じゃあなんで部屋に逃げたの?」


「それは……」


言葉が出ない


気づいてしまったんだ


恥ずかしいけど
あたしはテレビにやきもちをやいていたって…


ここは認めるべき?


「やっぱやきもちだったんだ」


嬉しそうに微笑み
あたしに抱きついてくる


ベッドの中だから
余計密着するお互いの身体


甘い圭の声があたしの耳に焦らすように触れてくる



「は、離してよ…」



「認めるまで離さない~」


そんな事言われたって
認められないよ…


「言わないから今日はこのまま寝ようか…」


「えっ!?」


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