二重人格弟に溺愛中
絆
「太陽…ゴメンね…」
去って行く太陽に向かって
小さく謝った。
あたしは…幸せだよね…
圭と想いが通じて
京野くんと太陽にも想ってもらって……
一度に一生分の幸せをもらってる気がしてる。
「お待たせ!!」
「ぉかえり!」
「目赤いよ?どうした?」
圭の指があたしの頬に触れた
心配そうな顔
心配かけちゃいけないと思い、
作り笑いをした。
「何にもないよ?」
「う~そ。
俺、全部見てたんだ」
「えっ……」
嘘っ…
太陽に告白されてた所を見られてたの?
「告白…だった?」
「…うん」
圭は何とも言えない哀しい表情したけど、それを隠すかのように笑った。
「そっか!!
ゴメンね…ちゃんと周りに言いたいよね…」
そんな事はどうでもいいんだよ?
ただ、どんな事があっても
隣にいて一緒に楽しい事も、悲しい事も分かち合いたい。
だから…そんな顔しないでよ…