二重人格弟に溺愛中
鼻歌を刻みながら準備をする
きっと予想してたものと違ってたらビックリするよね~
あたしは圭がどう反応するか楽しみで多分ニヤニヤしてると思う…
「ふふふっ」
はたからみれば単に変人だよね
包丁で食材を刻む音がリズムよく聞こえる
「あ、紅莉…」
「ん?」
圭が後ろから話しかけてきた
そして、キッチンに入ってくるなり
ギュッ…
「け、圭?」
「俺も手伝う…」
「でもお腹痛いんじゃ…」
「ごめんなさい…嘘です」
うん、知ってたけど…
どうしていきなり?
もしかしてあたしの作戦がバレちゃった?
平然を装っているけど
内心ヒヤヒヤ
だってバレたら圭に何されるか分かんないもん…
「じゃあ…玉ねぎとにんじん切ってもらってもいい?」
とりあえず圭には切り仕事を頼んだ。