二重人格弟に溺愛中
「あたし…圭と離れたくないよ…」
分かってる
俺もおんなじ気持ちだよ
「家ではあんまり勘づかれないように慎重に行動しよう?
俺達なら大丈夫だから」
これしか手はないと思った。
この関係を続けるなら……
「うん…分かった…」
「泣かないで?
俺達はたまたま義理の姉弟になっただけ。
ただそれだけなんだから…」
「うん…そうだよね…」
ここで終わらせたくない
きっと、俺達は離れない
何にも根拠はないけど
自信はあるんだ。
「目、腫れてる…」
泣き腫らした紅莉の瞳は
赤く腫れぼったくなっていた。
それを見て
俺の心臓はキュッと締め付けられた…
ごめん……
でも、好きだよ