二重人格弟に溺愛中
「でも、章吾達の両親は
その結婚に反対した。」
思いがけない真実
反対?
何故?
「章吾の親は有名な代議士。
世間体を考えて反対したんだろう…
だから……
章吾達は駆け落ちしたんだ。」
―カケオチ―
最後まで認めてもらえなかったってことなのか…
俺のせいで…
「それでも、いつも明るかった。父さん達は章吾達の力になれたらと、部屋を隣にしたんだ。
あの時はまだアパートだったから家賃もそこまで高くなかったから、4人で力を合わせれば大丈夫だと思ったんだ。」
「そして、圭――――
圭が生まれてきてくれたんだ」
父さんの温かい手が
俺の頬に触れた
自然に流れ出た涙を優しく拭ってくれて、
逆に今度は父さんが涙を流した。
「確かに幸せだったんだ。
4で笑いあっていたあの時までは……」