二重人格弟に溺愛中
「俺さ、一度聞いてみたんだよ
何で全部断ってんの?って」
「うん・・・」
「そしたらさ、
『その人しか好きになれない』
って、言ったんだよ。
誰だと思う?」
「さ、さあ・・・」
あたしと圭は恋に関して
一切話したことはなかった
というより、聞かなかった
聞いたところで
自分の好きな人の恋話なんて
聞けるわけが無い
あたしだって分かってるもん
「だから、圭の好きな奴って
気づいてんのかな?」
想像しちゃうよ
あたしは太陽の言葉なんて
耳に入らずただ、座っていた
――――――....
「あーかーり!!」
「へっ!?」
「もう、いつまで寝てんの!!」
どうやらあたしは寝てたらしい