二重人格弟に溺愛中
書斎を出て、自分の部屋に戻ろうとしたけど、なんだか紅莉に会いたくなったからリビングに降りた
中ではまだお笑い番組を見ている紅莉と母さん
「あっ、圭!!
お父さんと何話してたの?」
無邪気な笑顔で聞いてくる紅莉
俺は何て答えたらいいのだろう
あの話は当然言えるわけない
でも…言い訳が見つからない
「圭?」
「あっ、りょ、旅行に行かないかって言われててさっ!!」
「お父さんと二人で?」
「う、うん!!
なんて言ったって仲良しだからさ!!」
こんな言い訳しか出てこなかった
紅莉は絶対に疑うよな?
だって父さんと二人で旅行って有り得ないだろ……
なのに……
「ふ~ん…いいなぁ…」
ほんっと鈍感
なんで疑わないんだろう…