二重人格弟に溺愛中
「あとね、約束もしてたんだって…」
約束?
「圭のお父さんとお父さんが?」
「うん。
その内容を聞いて俺スッゴクビックリした…
だってさ、自分達の子供を結婚させようって内容だったんだよ?」
結婚…?
まだいまいち状況を飲み込めないよ
「紅莉、大丈夫?」
「駄目みたい……」
だって、それって
もしかしたら
あたしの考えが合ってれば
圭と離れなくても良いってことなの?
「つまり…俺達は好きでいて良いってことなんだよ」
圭の言葉を聞いた途端
あたしの瞳から涙が流れた
それは、今までの想いが形となって出てきたんだと思う…
人に言えなくて、
たくさんの障害があって
決して楽しいだけの恋じゃなかった
でも、圭がいつも隣にいたから
好きでいれた