二重人格弟に溺愛中



家族4人でこうやって
席につくのって
久しぶりだなぁ……



4年前までは普通で
当たり前だったと思うと
少し寂しく感じた


「今日は何の用だ?」


きっと聞かなくても
お父さんは分かってるよね…



でも、あえてそれをあたしたちの口なら聞きたいからそう聞くんだよね…



「父さん…今日は、俺の養子縁組のことで話しにきました」



「うん…母さん、どうかね」



「そうね…だいたい予想はついていたけど……

やっぱり実際に聞いてみると悲しいわね」



お母さんは悲しそうに寂しそうに笑った


そうだよね……


だってずっと一緒に育ててきたんだ



圭の成長も

あたしの成長も


お母さんにとって、圭も大事な息子なんだもん。


「母さん…ごめん…」



圭もあたしと同じことを思ったのか、お母さんに謝った
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