二重人格弟に溺愛中
なんか…
思わぬ人がライバル?
軽く放心状態の俺は
持っていた鞄を落としてしまった。
紅莉が俺以外の人と帰っていると考えたら
なんだかモヤモヤした気持ちになった。
太陽先輩が羨ましくて…
太陽先輩が妬ましくて…
掌を強く、強く握りしめた…
それからの部活は精神統一出来なくて
的を外してばっかり
弓を放つ時に
紅莉の顔が浮かんでくる
太陽先輩に笑顔を見せてるのかな?
そんな変な考えばかりが
頭をよぎって集中できない
「圭。」
「部長っ」
「お前、集中力なさすぎ
考え事しながらしても意味はない」
俺の異変に気がついた部長が
俺にしびれをきかして注意した
「すいません」