二重人格弟に溺愛中



なんか…


思わぬ人がライバル?


軽く放心状態の俺は
持っていた鞄を落としてしまった。



紅莉が俺以外の人と帰っていると考えたら
なんだかモヤモヤした気持ちになった。



太陽先輩が羨ましくて…



太陽先輩が妬ましくて…


掌を強く、強く握りしめた…



それからの部活は精神統一出来なくて
的を外してばっかり


弓を放つ時に
紅莉の顔が浮かんでくる



太陽先輩に笑顔を見せてるのかな?


そんな変な考えばかりが
頭をよぎって集中できない



「圭。」



「部長っ」



「お前、集中力なさすぎ
考え事しながらしても意味はない」



俺の異変に気がついた部長が
俺にしびれをきかして注意した



「すいません」






< 48 / 338 >

この作品をシェア

pagetop