治樹と未来
第1章・出会い
【あの子、女遊び超激しいらしいよ~】

同じ大学の友達、マイが誰かを指差して言った。
マイが指差す方向に目をやると、

一人の男の子が友達と盛り上がっていた。

笑うと見える八重歯が彼ね特徴。

天使のような笑顔。

だけどやってる事はきっと悪魔同然。

あー怖い。関わらないようにしよう。

授業が終わって、いつものようにマイ、そして幼なじみの美喜とカフェに向かった。

大好きなバナナフラペチーノを注文して、女の子特有の恋愛話が始まった。

マイは相変わらず顔をにやけさせて彼氏のノロケ話ばっかり。

はいはい。その話前も聞いたから!

でも幸せそうで何よりだよ。

【素敵な恋愛したいよね~。。ねっ美喜?】

いつもなら一緒に嘆いてくれる美喜がこの日だけは何かが違った。

まさか…

【美喜、好きな人でもできたの!?】

顔を真っ赤にした美喜が頷いた。

前から気になっていた男の子から、携帯の連絡先を聞く事ができたらしい。

【今週末、彼の家に誘われちゃったの】

幸せそうに話す美喜がとてもとても可愛かった。
【で、誰なの?】

相手が誰なのか、何度聞いても、美喜は吐き出さなかった。

でもいいなぁ…
私もドキドキする恋したいよ…

その日から、マイと美喜、両方のノロケ話が始まった。

【何着ていこっかなぁ?】

美喜は彼の家に着て行く服、髪型、そんな事ばかり考えていた。

うまくいくといいね、美喜!!

そして次の週、またまたいつものように3人でカフェに行った。

もちろんこの日は美喜の話で持ちきりだった。

【付き合うことになったのーー!!】

その彼も、前から美喜のことが好きだったらしい。

美喜が嬉しそうな顔で話し出した。

【おめでとぉぉーー!!】

マイと飛び跳ねた。

【で、相手は誰なの?そろそろ教えてくれてもいいじゃない~】
< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop